BECK

映画 音楽 最新リリース情報 etc 総合エンタメ情報発信サイト「Felista」

イチオシ映画情報

Felista HOME映画情報特集「ウディ・アレンの夢と犯罪」ウディ・アレン監督インタビュー

「ウディ・アレンの夢と犯罪」ウディ・アレン監督インタビュー

ウディ・アレン監督ロンドン三部作の最終章は、兄にユアン・マクレガー、弟にコリン・ファレルという二大スターの共演にトム・ウィルキンソン、サリー・ホーキンズら芸達者が脇を固める大人の人間ドラマ「ウディ・アレンの夢と犯罪」の公開に先駆けて、監督のインタビューが届きました。


ウディ・アレンの夢と犯罪
3月20日より恵比寿ガーデンシネマほか全国順次ロードショー

アカデミー脚本賞ノミネート14回!ウディ・アレンの脚本が冴える、極上の心理ドラマ


【ストーリー】


きらびやかなビジネスの世界での成功を見るイアンと、酒とギャンブルと恋人との日々にそれなりの充足感を得ているテリー。そんな兄弟が“カサンドラ・ドリーム号”と名づけた小型クルーザーを購入したことから、彼らの人生がドラマチックにうねりだす。イアンは若く美しい舞台女優アンジェラに心奪われ、彼女との優雅な新生活を実現させようと焦りを募らせていく。一方テリーは出来心でのめり込んだポーカー勝負で惨敗し、巨額の借金を背負うはめに。その苦境を救ってくれるはずの大金持ちの伯父ハワードから“ある頼み事”を持ちかけられた兄弟は、とてつもない代償を伴う人生の賭けに身を投じていく・・・。

脚本、監督:ウディ・アレン 出演;ユアン・マクレガー、コリン・ファレル、トム・ウィルキンソン、サリー・ホーキンズほか
撮影監督:ヴィルモス・ジグモンド  オリジナル音楽:フィリップ・グラス
配給:アルバトロス・フィルム




ウディ・アレン監督


『ウディ・アレンの夢と犯罪』オフィシャル・インタビュー



歯に衣着せぬ言い回しで、ウィットに富んでいながら鋭いところを突く、ウディ・アレン監督のオフィシャルインタビューが届きました。「ウディ・アレンの夢と犯罪」の制作秘話、ウディ・アレン監督の映画作りへの姿勢が垣間見れる貴重なインタビューです。


***



Q:『ウディ・アレンの夢と犯罪』の主役ユアン・マクレガーとコリン・ファレルはいかがでしたか? 

ウディ・アレン:最初に二人の兄弟というアイデアが僕を魅了しました。というのは、家族の絆はとても重要な依存関係を作り出すからです。この兄弟は好意的で優しい青年達なのですが、彼らに普通ではない手のかかる伯父が絡み、そこに悲劇が繰り広げられるのです。僕も脚本にできる限り兄弟の性格を描きましたが、二人がもたらしてくれた力もすごいでものでした。ユアン・マクレガーとコリン・ファレルは、この役に最適でした。キャスティングの理由はそれに尽きます。彼らに会ってすぐに、脚本を書いたときに考えていた通りだと思いました。

Q:今回の映画で伝えたかったテーマは何ですか?

ウディ・アレン:特に何かを伝えたいと思ったわけではないですが、人生の悲劇を見せたいと思いました。二人の真っ当な青年が、置かれた状況と野心と弱さが災いして自らどんどん深みにはまっていく。そして最後には自分達と周囲の人々の人生を狂わせてしまう。人生は多くの人にとって悲劇だということです。この映画では二人の登場人物の転落を描いています。

Q:あなたの作品はコメディが多いですが、悲劇的な要素のある作品に対して観客の反応はどうですか?

ウディ・アレン:『マッチ・ポイント』は『マンハッタン』や『アニー・ホール』よりも多くの観客を動員しました。年をとるにつれて、観客の反応をあまり気にしなくなりましたが、観客層が広がることが嬉しいです。昔、僕には明確な観客のサークルがありました。ニューヨーカーとフランス人。僕の作品はコーパスクリスティ、テキサス、ダルース、ミネソタでは1セントも稼ぐことができませんでした(笑)。そこから突然、裾野が広がったわけですですから、そのことに不満はありません。資金調達も少し簡単になりましたしね。

Q:3作品を撮ったロンドンはどんな場所でしたか?

ウディ・アレン:素晴らしい所です。腕のいいスタッフはいるし、気候は涼しくて空は灰色で光が美しい。労働環境も整っていて、働くには素晴らしい場所でした。

Q:イングマール・ベルイマンが亡くなりました、ミケランジェロ・アントニオーニも。あなたのヒーローたちが亡くなっていきましたね。

ウディ・アレン:天才という職業において、空席ができました…最も奇妙なことには、ベルイマンもアントニオーニも若いアメリカの監督たちにはほとんど知られていないことです。「ベルイマン」と言っても、彼らは僕の作品の一本の登場人物だと思ってしまうようです。

Q:あなたは「絶望的な考えから逃れる方法として映画を作っている」とよく語っています。映画は、あなたを救う代わりに活力を与えているものに思えますが、いかがですか?

ウディ・アレン:映画作りは非常に良い気分転換、そして気晴らしなのです。僕は、しばらく、映画を作ることが人生を過ごす快適な方法だと考えていたので、現実から逃避するために、できるだけ長く映画作りに没頭したいという考えでいました。
でも今は、少し変わり、映画を監督することは僕の最優先事項ではありません。僕には映画を作ることができ、その方法を知っているから、そうしている。今の僕は、夜家に帰ることを嬉しく思います。僕は完璧主義ではないので、現場でも多くのテイクを撮らずに、早く仕事をします。ちょっとの失敗も許さないで、大写しやリバースショットを撮る監督がいますが、僕はそうではないのです。僕は作品を進め、そして終わらせたいのです。どうも僕には、情熱や強迫観念というものが欠けているようです・・・。

Q:アカデミー賞を受賞したり、数多くノミネートもされていますが、アレン監督にとってアカデミー賞とはどんなものですか?

ウディ・アレン:僕は賞のために映画を作ってはいないんです。こっちのアートがあっちより優れているというのは、芸術には不似合いです。『風と共に去りぬ』より『ゴッドファーザー』の方がいいなんて誰が決めるんですか? 誰にそんな資格があるんでしょうか? どれも主観的で個人的な意見に過ぎません。だから僕は賞のために映画を撮らない。賞がほしいとか誰かと競争したいと思ったこともありません。

Q:では、成功や名声についてはどう考えていますか?

ウディ・アレン:若い時には、いつかマーロン・ブランドやキャサリン・ヘップバーンといった名前を持った隣人のいるプール付きの家をカリフォルニアに持ちたいと夢見るでしょう。それからそれが実現し、すっかり失望するのです。それは人生を深い所で変えるものではないからです。体の調子がいいこと、愛すること、愛されることの何の手助けにもならないのです。僕は自分をチャンスに恵まれた人間だと考えていますが、成功は健康にとっても恋愛生活においても何の助けにもなりません。もちろん失敗もですが・・・。つまり 生涯の一進一退には人生の初めに想像したほどの甚大さはないということです。

Q:いまや映画のテクノロジーも変化しています。このことについては、どのように考えていますか?

ウディ・アレン:映画は映画です。特殊効果、これは僕のためのものではありませんし、僕は僕のやり方で撮り続けています。重要な2つのことは脚本と俳優です。僕はそれ以外は後回しなのです。

Q:しかしそれでもデジタルのカメラや音、ポッドキャストというものがありますが。

ウディ・アレン:唯一の本当の変化は携帯電話です。僕はあまり使いませんが・・・誰も僕に電話してこないんです。しかしある日、パブでクラリネットを演奏している最中に僕の携帯電話が鳴りました。僕の妻からで夕飯に何を食べたいか聞くためでした・・・そのとき、人々の前で「羊の背肉…ああ…ポテト、サラダ…」と話す僕が舞台の上にいました。

Q:『ウディ・アレンの夢と犯罪』を観に来てくれる観客にメッセージをお願いします。

ウディ・アレン:ぜひ楽しんでください! 観終わってお金の無駄だったとかこの映画は幼稚で知性の冒涜だとは言わずに(笑)、いい時間を過ごせたことを感謝してもらえたらいいなと思います。



Comments(0) | 特集 | http://movie.felista.jp/t1014
上の画像に書かれている文字を入力して下さい